〈製作国〉アメリカ
〈監督〉ドン・シーゲル
〈製作〉ジェイム・デル・ヴァレ
〈脚本〉スタイリング・シリップハント
〈出演〉イーライ・ウォーラック、ロバート・キース、ワーナー・アンダーソン他
〈一口メモ〉始まってスグから、クールでカッコイイ作品だなっていうのが雰囲気でわかります。登場人物たちの会話がオシャレですし、洗練されてて無駄がないって感じです。演出自体も計算され尽くした感があって、最初から最後まで安心して観ていられます。しかしラストは…ほんのちょっとツッコミ入れたくなります(笑)。
うぅんと、ストーリー的には、麻薬の密売をめぐる警察チームVS組織の殺し屋たちとの攻防、といった感じです。シブくて抑揚の効いた警察チームに対して、殺し屋たちは…キャラが笑えます(そもそも名前が“ダンサー”ってアナタ)。どうやらその筋ではかなり恐れられている殺し屋らしいんですけど、容姿はどう見ても気の弱いサラリーマンです。殺し以外の事ではオツムも回らないらしいし。だから相棒のジュリアンに、あれこれと諭されてはやり過ごしているらしいんですけど、ラストでは結局それが悪い方に転がって、破滅的に終わっちゃうんですねぇ。徳丸的にはあれほどカーチェイスしながら逃げといて、最終的に工事中の道路にハマって身動きできなくなる、て展開にドギモを抜かれましたが(笑)。まぁある意味ダンサーたちは、それだけツキに見放されてしまったってところなんでしょうか。
しかしまぁ、トータル的にはかなりの佳作ですよ。男前が一人も出てこないってところが難点ですが、作品自体としてはなかなかよくできたクライムサスペンスって感じです。よく考えたら人も次々と死ぬし、わりとヘビーでダークな内容なんですけど、オシャレで知的な登場人物たちの会話と、スタイリッシュな映像が相まって、あまり血生臭い印象はないです。つくづく男前が出てこないところが残念です(←しつこい)。