2006年01月07日

名探偵 赤富士鷹

〈製作年〉 (2005)
〈製作国〉日本
〈原作〉アガサ・クリスティー
〈演出〉吉川邦夫
〈制作統括〉安原裕人
〈脚本〉藤本有紀
〈音楽〉服部隆之
「第一夜:ABC殺人事件」
〈出演〉伊東四朗、塚本高史、益岡徹、大杉漣、杉本哲太、山崎一、音無美紀子、中原果南、山崎樹範他
「第ニ夜:愛しのサンドリヨン(原作:ゴルフ場殺人事件)」
〈出演〉伊東四朗、塚本高史、益岡徹、吹石一恵、多岐川裕美、星野真里、柏原収史、佐野史郎、名取裕子他
〈一口メモ〉期待してなかったのに、いろいろと丁寧に作りこまれていて、わりとおもしろかった。

徳丸の妹は、デヴィッド・スーシェ演じるエルキュール・ポワロのファンです。マニアにありがちなように、自分の好きなキャラクターがヘンにいじくられるのを彼女は好みません。NHKでやってたアニメにすら冷たい眼差しを投げかけていた彼女ですから、このドラマの存在を知っただけで大変お怒りでした(笑)。徳丸はポワロさんに関してはこだわりがないので、伊東四朗さん演じる主人公:赤富士鷹(ポワロさんの日本人版)の活躍を興味深く拝見させてもらいました。

いわずと知れたポワロさんものの名作『ABC殺人事件』と『ゴルフ場殺人事件』をベースに、舞台を昭和11年の日本に移して描かれる両作品は、本筋ではきちんと原作をなぞりつつも、ストーリーをうまく当時の日本風に丁寧に置き換えてあって、製作スタッフのクリスティーへの畏敬の念と同時に、「原作に負けないようなものを作ろう」といった意気込みも感じられて好感がもてました。登場人物の髪型やファッションはもちろん、セットや小道具に至るまで昭和11年当時の日本の雰囲気を感じさせる作りになっており、視覚的にも楽しめました。

第1夜『ABC殺人事件』は原作そのままのタイトルで、アルファベット順に殺人が起こるという設定なのですが、これを日本風にどう置き換えるのかと思ってたら“ローマ字”を出してきましたか。まぁアルファベットにこだわればそれしかありませんけど、これがまたうまいこと話を作ってあって感心いたしました(脚本家の方、ご苦労さまです)。原作を知らなくても十分楽しめますが、知っていたら原作と比べながら観られるのでまた違った楽しみ方ができますな。その他徳丸が気になったのは、事件のカギを握る行商人について。〈これといって目立った特徴のない、カゲが薄くてどこにでもいそうな人物〉という設定なんですけど、これを杉本哲太さんが演じてらして、徳丸にはなんかちょっと違和感がありました(笑)。どー見ても特徴だらけじゃないですか。彼と話した人物が問いただされて「よく覚えてないんです」とか言ってましたが、あんな人が押しかけて来たらたぶん、ものすごく印象に残ると思いますよ。あとこの作品では、ポワロさんの吹き替え担当:熊倉一雄さんがちらっとゲスト出演されてます。もっとポワロさん風にしゃべってくれるのかと思ったら、けっこうフツーだったんで個人的にはちと残念かな。

続く第2夜は『愛しのサンドリヨン』。ポワロファンならピンとくるであろうタイトルかと思いますが、徳丸は原作である『ゴルフ場殺人事件』の詳しい内容をすっかり忘れていたので、ストーリーには覚えがあるのになかなか題名が出てこず、中盤まで思い出せませんでした(笑)。それにしてもうまいタイトルの付け方ですねぇ。“サンドリヨン〜灰かぶり姫〜”とくれば“シンデレラ”。そして“シンデレラ”といえばもちろんヘイスティングスの奥様ですね。この関連づけがよくできてるな〜と。製作スタッフ陣のアイデアにまたもや感心です。こちらのお話は赤富士鷹のパートナー:如月くんの恋を当然ながら中心に描いており、ラストでは犯人の扱いを少し変えてみたりと、原作よりも残酷さを少し抑えた感じに仕上がってるんじゃないでしょうか。

結論:2作品ともなかなか良い出来でした。妹にも勧めてみますが…。観てくれないだろうなぁ、きっと(苦笑)。
posted by 徳丸虎龍 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 名探偵 赤富士鷹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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