2009年05月16日

〈作品データ〉
「Il Bidone」
1955年 イタリア作品 
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
脚本:エンニオ・フライアーノ、トゥリオ・ピネッリ
撮影:オテロ・マルテッリ
音楽:ニーノ・ロータ
出演:ブロデリック・クロフォード、ジュリエッタ・マシーナ、リチャード・ベイスハート、フランコ・ファブリッツィ他

徳丸の中で最も重要な映画『道』のスタッフが手がけた作品。まぁ『道』よりかは数段ランクが劣りますけど(笑)。ジュリエッタとリチャードが今度は夫婦役ですが、ジュリエッタなんて今回はほんのチョイ役です。何しに出てきてんって感じです。彼女の扱いに徳丸は不満アリアリ。リチャードも終盤まったく出てこなくなって、ホントに何やねんって感じです。この二人を出す意義がないやないかい。引っ張るだけ引っ張っといて、ささっとはしごをはずされた感があります。リチャード演じるピカソとその妻イリスを演じたジュリエッタ。せっかくだからこの夫婦のその後も描いてもらいたかったですねぇ。ぷんぷん。

物語は詐欺師である主人公のアウグストが、いっぱい罪を重ねてついに捕まり投獄され、出てきたところにまたもや悪さをやらかし、しかしそこで仲間を裏切って金をくすねようとしたところをバレて半殺しにされ、最後は崖のところに放置されて死ぬ(たぶん)というナイスストーリー。ざっと書いたら数行ですむようなあらすじですが、さすがにそこはフェリーニ。随所でろくでなし親父アウグストの孤独を浮かび上がらせます。

徳丸はどちらかというと、フェリーニ作品は白黒の方が好きかな。カラーだとフェリーニの個性がドぎつ過ぎて(笑)、そっちばかりに目がいきがちになるので。白黒の方が落ち着いて観られます。
で、今回の主役ブロデリック・クロフォード。おっさんです。やや猫背の姿勢と人生に疲れ切ったような後ろ姿。個人的に徳丸の叔父を彷佛とさせて、見てるとイラッと来ます(笑)。
しょっぱなから「おそらくコイツ、まともな死に方しねーだろうな」とうっすら思わせますが、ホントにその通りになります。コイツの最初の仲間がリチャードなので、徳丸はリチャードもろくな死に方せんのだろかとやや不安でしたが、先にも述べた通りアウグストがムショから出てきてから、リチャード演じるピカソはピカソのピの字も気にしてもらえんので、そこんところはちょっと安心でした。おそらくアウグストがいなくなって、音頭とる人もいないので、ピカソも堅気に戻ったんでしょう。ジュリエッタと娘のためにもそれが一番イイ選択よ。

かわいそうなのはアウグストの娘。目の前でお父さんが連行されるのを目撃しちゃいます。パパが詐欺師だなんて知らんだろうしね。この妻子とは別居してるっぽいんですが、ピカソには「家族なんてジャマだ」とか偉そうに言っときながら、お前こそ何やねんって話です。娘にはデレデレじゃないですか。
ラストでアウグストがいきなりなんで仲間を裏切ったのかは知りませんが、娘に金を送る気だったのかな。おそらく小児まひの女の子に会って心を動かされたのは事実なんでしょうけど、しかしやっぱりお金は取っちゃうもんねってところが悪党らしくてイイなと。変に心変わりされてお金返されても空々しいですしね。
悪党は悪党らしく崖で放置され、ひとり寂しく死んでいくのだ。これでいいのだ(←誰?)。
posted by 徳丸虎龍 at 21:26| Comment(0) | TrackBack(0) | お気に入り度:そこそこ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。