「Z」
1969年 フランス/アルジェリア作品
監督・脚本:コスタ・ガブラス
脚本:ホルヘ・センプルン
原作:バシリ・バシリコス
出演:イヴ・モンタン、ジャン・ルイ・トランティニャン、イレーネ・パパス、ジャック・ペラン、レナート・サルバトーリ、ジョルジュ・ジェレ他
むかーし観たんですよ。例によって詳細は覚えてなかったんですが(笑)、やたら長いわりに飽きっぽい徳丸が最後まで観られた事と、イヴ・モンタンのドツかれ方が不自然で、そこだけ印象に残ってました。で、今回データ取りのために見直したんですが、「あぁ、こんな映画だったのか」と今頃理解する(いつもの事だ)。
これ結局、サスペンス映画なんですね。実際に起こった野党議員暗殺事件を元にしてるらしいです。のっけから画面にでかでかとそう書いてあります。
でその殺される議員を演じてるイヴ・モンタンですが、上映時間長いわりに彼が出てくるのは合計してもほんの十数分。出てきた十分後には襲撃されるし。でそのまま死んじゃうし。でその後ジャン・ルイ・トランティニャン演じる予審判事が、集会中に襲撃されて死んだ議員の死のナゾを追っていくのです。
そもそも、議員が襲われた時、周りじゅう人だらけで詳細を目撃した人物は少ない。しかもどうやら犯行のウラには、組織ぐるみのニオイがプンプンする。これは陰謀か?一部の人間が暴走しただけなのか?スリルですねぇ。サスペンスですねぇ。
まぁ、捜査がどんどん進むにつれ、激しくなる妨害が事実を物語ってるようなものですけどね。こういう強権力発動型、徳丸は大キライなんでイ〜ッとなります(訳:ものすごくムカつく)。
しかも全然事件は解決せんし。あらゆる妨害にもめげずに予審判事くんは、事件に関わったであろうおエライさん方を起訴しまくりますが、実行犯たちは軽い刑で済み、起訴されたヤツらも結局不起訴。予審判事くんはクビ。なんでもありだわ。こういうの見たときだけ「日本に生まれてよかった」とうかつにも思っちゃいますね。それにしてもジャック・ペラン若いなー。
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